IELTS対策を始める前に知っておきたいこと
IELTS対策を始めるにあたって、まず理解しておきたいのが、この試験がイギリスやオーストラリア、カナダなど、主にイギリス連邦圏の大学への留学や、ビザ申請の際に広く採用されている試験だという点です。TOEFLと同様にリーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの4技能すべてが出題される総合的な試験であり、対策にはある程度まとまった学習期間が必要になります。
IELTS対策で最初に押さえておきたいのが、試験には「アカデミックモジュール」と「ジェネラルトレーニングモジュール」の2種類が用意されているという点です。大学や大学院への進学が目的であればアカデミックモジュール、移住や就労、一部の専門学校への進学が目的であればジェネラルトレーニングモジュールというように、目的によって受けるべきモジュールが異なります。申し込みの際にモジュールを間違えてしまうと、希望する用途にスコアが使えないこともあるため、事前の確認が非常に重要です。
また、志望する大学や国がどの程度のスコアを求めているのかを、大学の公式サイトや募集要項で早めに確認しておくことも大切です。学部や専攻によって求められるスコアの水準は異なるため、自分の志望先の要件を具体的に把握し、そこから逆算して学習計画を立てることが効率的な対策の第一歩になります。
試験の出題形式や実施方法、モジュールの詳細は変更されることがあるため、対策を始める前には必ず公式サイトで最新の情報を確認するようにしましょう。
リーディング・リスニングセクションの対策方法
IELTSのリーディングセクションでは、アカデミックモジュールとジェネラルトレーニングモジュールで出題される文章のジャンルが異なります。アカデミックモジュールでは学術的な記事や論文調の文章が中心となり、ジェネラルトレーニングモジュールでは広告や案内文、職場で使われる文書など、より実生活に近い文章が出題される傾向があります。自分が受けるモジュールに応じた対策を行うことが重要です。
リーディング対策の基本は、まず出題される文章のジャンルに慣れることです。アカデミックモジュールを受ける場合は、大学の講義で扱われるような分野の英文に日頃から触れておくことで、本番でも内容を理解しやすくなります。また、IELTSのリーディングは設問形式が多様なため、見出しの選択や空欄補充など、それぞれの設問タイプに慣れておく練習も欠かせません。
リスニングセクションでは、日常生活の場面から、学術的な講義まで幅広いシーンの音声が出題されます。対策としては、さまざまなアクセントの英語に慣れておくことがポイントの一つです。IELTSはイギリス英語やオーストラリア英語など、多様な発音の音声が出題される傾向があるため、TOEICやTOEFLの対策だけでは対応しきれない場合があります。複数のアクセントの音声教材を使って耳を慣らしておくとよいでしょう。
さらに、本番同様の形式で模試に取り組み、時間配分やメモの取り方に慣れておくことも重要です。リスニング中にメモを取りながら設問に答える練習を重ねることで、本番での対応力を高めていきましょう。
スピーキング・ライティングセクションの対策方法
IELTSのスピーキングセクションは、試験官と対面またはオンラインで行う面接形式が特徴です。自己紹介や身近なテーマについての質疑応答から始まり、あるテーマについて1、2分程度まとまった内容を話すパート、さらに踏み込んだ質疑応答を行うパートへと進んでいきます。対策としては、まず頻出のテーマについて自分の考えを英語でまとめる練習をしておくことが基本になります。
スピーキングの練習では、時間を計りながら話す練習に加えて、実際に人と対話形式で練習することも効果的です。オンライン英会話や留学経験者との模擬面接など、対面での受け答えに慣れておくことで、本番の緊張を軽減しやすくなります。自分の話した内容を録音して聞き返し、論理の展開や表現の幅、発音などを客観的に確認することもおすすめです。
ライティングセクションでは、グラフや図表を説明するタイプの問題と、与えられたテーマについて自分の意見を論理的に述べるタイプの問題が出題されます。特にアカデミックモジュールで出題されるグラフや図表の説明問題は、IELTS特有の形式であるため、事前に十分な練習をしておく必要があります。データの傾向を整理して伝える書き方の型を身につけておくことがポイントです。
スピーキングもライティングも、独学では自分の弱点に気づきにくいため、可能であれば講師や留学経験者など第三者からのフィードバックを受けることをおすすめします。
IELTS対策におすすめの学習方法と教材の選び方
IELTS対策を進めるうえで、まず基本となるのが公式が提供している問題集や模試教材です。本番と同じ形式の問題に触れることで、出題傾向や時間配分の感覚をつかむことができます。対策を始めたばかりの時期は、まず一度模試形式の問題に取り組み、自分の現状のスコアやどの技能が弱いのかを把握することから始めるとよいでしょう。
また、IELTSは受けるモジュールによって出題内容が異なるため、教材を選ぶ際にはアカデミック向けかジェネラルトレーニング向けかを必ず確認することが重要です。同じIELTS対策教材であっても、対応しているモジュールが異なる場合があるため、購入前に内容をよく確認しましょう。
大学生の場合、大学内の国際交流センターや留学支援窓口でIELTS対策の情報提供や学習相談を行っていることもあるため、こうした学内リソースを積極的に活用するのも一つの方法です。同じ留学を目指す仲間と情報交換をしながら対策を進めることで、モチベーションを維持しやすくなるというメリットもあります。
さらに、多様なアクセントに慣れるという観点から、イギリスやオーストラリアなど、IELTSの出題国で作られた教材や音声コンテンツを積極的に活用することもおすすめです。教材や学習方法を選ぶ際には、必ず自分の現在のレベルと目標スコアとのギャップを意識し、優先順位をつけて取り組むことが大切です。
IELTS対策を継続するためのポイント
IELTS対策は出題範囲が広く、対策に要する期間もある程度長期にわたりやすい試験です。そのため、長期的な視点でモチベーションを維持しながら学習を継続する工夫が欠かせません。まず大切なのは、大きな目標スコアだけでなく、技能ごとの中間目標を設定することです。「今月はリーディングの設問形式に慣れる」「来月からスピーキングの練習量を増やす」というように、段階的な目標を立てることで、日々の学習の方向性が明確になります。
また、学習の記録をつけることも継続のための有効な方法です。模試のスコアや学習時間、取り組んだ教材の進捗などを記録しておくことで、自分の成長を可視化でき、モチベーションの維持につながります。IELTSは成果が出るまでに時間がかかりやすい試験のため、こうした記録が学習を続ける支えになります。
さらに、留学準備は語学対策だけでなく、出願書類の準備や大学とのやり取り、ビザ申請の手続きなど、他にもやるべきことが多くあります。IELTS対策の計画を立てる際には、こうした留学準備全体のスケジュールと照らし合わせながら、無理のないペースで進めることが重要です。出願の締切から逆算して、いつまでに目標スコアを取得すべきかを早めに把握しておきましょう。
最後に、対策期間が長くなる分、途中でモチベーションが下がる時期が来ることも想定しておくとよいでしょう。留学を目指す仲間と進捗を共有したり、留学経験者に話を聞いたりすることで、目標への意識を保ちながら学習を続けやすくなります。試験の出題形式や実施方法、モジュールの詳細は変更されることがあるため、対策を進める中でも定期的に公式サイトで最新情報を確認する習慣を持っておくと安心です。
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