マネーフォワードはどのような会社なのか
株式会社マネーフォワードは、2012年に辻庸介氏によって設立された企業です。個人向けの自動家計簿・資産管理サービス「Money Forward ME」から事業をスタートし、その後、法人向けのクラウド会計や請求書、経費精算などを提供する「マネーフォワード クラウド」シリーズへと事業を拡大してきました。
「お金を前へ。人生をもっと前へ。」という言葉に象徴されるように、同社は個人や企業が抱える「お金」に関する課題を解決し、より前向きに人生や経営に向き合えるようにすることをミッションとして掲げています。特定の金融機関に偏らない中立的な立場から、お金に関するサービスを提供しようとしている点が特徴です。
現在では個人向けの家計管理サービスと、法人向けのバックオフィス支援サービスという二つの柱を軸に、日本国内でお金に関するプラットフォームとしての存在感を高めてきました。就活生にとっては、家計簿アプリの会社という個人向けサービスのイメージだけでなく、法人向けのフィンテック企業としての側面も理解しておくことが重要です。
創業者の辻庸介氏は、証券会社での勤務経験を経て起業に至った人物です。金融業界での経験を土台にしながら、特定の金融機関に偏らない中立的な立場でサービスを提供するという発想は、同社の事業の根幹に大きな影響を与えているといえるでしょう。
「マネーフォワード」という社名には、お金に関する課題を解決し、人々の生活や経営を前向きな方向へ進めていきたいという思いが込められています。単なる金融サービスにとどまらず、人生や経営そのものを支援するという姿勢が、事業全体を貫く考え方です。
個人向けと法人向け、二つの事業の広がり
マネーフォワードを理解するうえで欠かせないのが、個人向けサービスと法人向けサービスという二つの事業の広がりです。個人向けには、銀行口座やクレジットカードの利用状況を自動的に取得し、家計の状況を可視化する家計簿・資産管理サービスがあり、多くの個人ユーザーに利用されています。
一方、法人向けには、クラウド会計や給与計算、勤怠管理、請求書発行など、企業のバックオフィス業務を支援する複数のクラウドサービスが展開されています。特に法人向け事業は、電子帳簿保存法やインボイス制度といった社会制度の変化を追い風に、近年大きく成長してきた領域とされています。
就活生としては、個人向けサービスと法人向けサービスのどちらの領域に興味があるのかを整理しておくことが、志望動機を考えるうえで役立ちます。生活者としてお金の課題解決に貢献したいのか、企業のバックオフィス業務の効率化に貢献したいのかによって、アピールすべき経験や視点も変わってきます。
個人向けサービスに関心がある場合は、自分自身がどのようにお金と向き合ってきたか、家計管理における課題意識を振り返ってみるとよいでしょう。法人向けサービスに関心がある場合は、企業の経理や労務業務がどのような非効率さを抱えているのかを調べてみることが役立ちます。
近年ではマネーフォワードは中堅・大企業向けのERP領域にも事業を拡大しており、単なるスタートアップ企業向けのツールにとどまらない、より幅広い顧客層への展開を進めている点も理解しておくとよいでしょう。
MVVC(ミッション・ビジョン・バリュー・カルチャー)を重視する組織づくり
マネーフォワードの企業文化を語るうえで欠かせないのが、「ミッション・ビジョン・バリュー・カルチャー」、いわゆるMVVCを全社員に浸透させることを重視する組織づくりです。急速に従業員数が拡大する中でも、この考え方を土台にすることで、組織としてのまとまりを保ちながら成長を続けてきたとされています。
リモートワークの導入など、働き方が大きく変化する局面においても、社員一人ひとりがMVVCを意識して業務に取り組むことで、組織文化が損なわれることなく成長を続けられているという考え方は、同社の経営層からも繰り返し語られています。理念の共有を重視する姿勢は、急成長する企業にありがちな組織の分断を防ぐ工夫の一つといえるでしょう。
就活生としては、こうした理念を重視する企業文化に対して、自分自身がどの程度共感できるかを見極めておくことが大切です。単に事業内容に興味があるだけでなく、ミッションやビジョンに込められた考え方に共感できるかどうかが、入社後の働きやすさにも影響してくる要素になります。
MVVCという言葉を面接で聞かれた際には、単に暗記した内容を答えるのではなく、それぞれの言葉が自分自身のこれまでの経験や価値観とどう重なるのかを具体的に説明できるように準備しておくとよいでしょう。
急成長を続ける企業では、理念の浸透が組織の一体感を保つ重要な役割を果たします。マネーフォワードが理念教育や社内研修にどのように力を入れているのかを調べておくと、企業文化への理解がより深まります。
社会情勢の変化を追い風にした事業成長
マネーフォワードの事業成長を語るうえで見逃せないのが、社会情勢の変化を追い風にしてきた側面です。コロナ禍によるリモートワークの拡大や、電子帳簿保存法・インボイス制度といった法制度の変更は、企業がバックオフィス業務のクラウド化を進める大きなきっかけとなり、同社の法人向け事業の成長を後押ししてきたとされています。
少子高齢化によって人手不足が進む日本において、一人ひとりの生産性を高めることが社会全体の課題となる中、バックオフィス業務を効率化するクラウドサービスへのニーズは、今後も高まっていくと考えられます。就活生としては、こうした社会背景とマネーフォワードの事業がどのように結びついているのかを理解しておくと、志望動機に説得力を持たせやすくなります。
また、同社は経済団体の活動にも積極的に関わっており、スタートアップの成長環境の整備にも力を入れてきました。単に一企業としての成長だけでなく、日本のスタートアップ全体の発展に貢献しようとする姿勢も、同社の特徴の一つとして理解しておくとよいでしょう。
経営者自身が経済団体の要職を務め、スタートアップ政策の議論にも関わっている点は、マネーフォワードという企業が単独の事業成長にとどまらず、業界全体を見据えた視座を持っていることを示しています。
就活生としては、こうした社会的な役割を担う企業で働くことの意義についても考えてみるとよいでしょう。自社の成長と社会全体の発展をどちらも見据える視点は、入社後のキャリア形成においても参考になる考え方です。
選考対策として押さえておきたい視点
マネーフォワードの選考対策を進めるうえでは、まず個人向けと法人向け、それぞれの事業がどのような課題を解決しているのかを具体的に理解しておくことが役立ちます。単に「お金に関するサービスを提供している会社」という理解にとどまらず、それぞれのサービスが実際の生活や経営の場面でどのように活用されているのかを調べておくとよいでしょう。
次に、MVVCという理念を重視する企業文化に対して、自分自身がどのように共感しているのかを整理しておくことも大切です。過去の経験の中で、理念やビジョンに共感して行動した経験があれば、それを具体的なエピソードとして準備しておくと、面接での説得力が増します。
最後に、マネーフォワードは社会情勢の変化を敏感に捉え、事業成長につなげてきた企業です。日々のニュースや法制度の変化にアンテナを張り、それが個人や企業のお金の課題にどう影響するのかを考える習慣を持っておくことが、選考の場でも自分なりの視点を語るうえで役立つでしょう。
面接では、時事的な話題を通じて志望者の思考の深さを確認する質問がなされることもあります。日頃から経済ニュースや法制度の動向にアンテナを張り、自分なりの意見を持つ習慣をつけておくことが、有効な準備の一つになります。
お金という誰にとっても身近なテーマを扱う企業だからこそ、自分自身の生活の中でお金に関して感じた課題や不便さを振り返ることも、説得力のある志望動機づくりの手がかりになるはずです。
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